「お詫びに一品サービス」を外した理由
本編で、不満の口コミへの返信を試したときの話です。記事では「外しました」の一言で済ませた部分を、ここに補足しておきます。
架空の口コミは、「注文から出てくるまで30分以上かかりました」というもの。出てきた返信文は、謝り方そのものは丁寧でした。ただ、最後の一文が「次回ご来店の際は、お詫びに一品サービスさせていただきます」でした。
引っかかったのは、依頼文の時点で「補償の約束は書かないでください」と条件に入れていたことです。それでも出てくる。AIにとっては、お詫びの気持ちを形にする自然な続きなのでしょう。でも店にとっては、店主が決めていない約束を、店の名前でしてしまう文です。読んだお客様は「サービスしてもらえるはずだ」と受け取ります。守れなければ、そのこと自体が次の不満になります。
なので理由を付けて外しました。あわせて、文の前半にあった混雑の理由の断定(「週末の昼に近隣の昼休みが重なり」)も外しています。その日混んでいたとしても、理由までは店にしか分かりません。分からない理由を、さも事実のように書くわけにはいかない、という判断です。
本編の最後に置いたチェックリストの「補償の約束になる表現」という項目は、この一件がそのまま元になっています。3パターンの中で、この不満の口コミが「直す量は一番多い」判定だったのも、この約束の一文と理由の断定を抱えていたからです。
結局、残ったのはお詫びと、12時台は混雑することの案内と、電話予約の案内だけでした。
地味な文になりましたが、返信文は「気持ちが伝わるか」より先に「約束していないか」で見る。この判断は、この先の検証でも使うつもりです。検証担当:タカハシ
飲食店の現場仕事をAIでどうにかできないか試しています。使えなかった検証も、そのまま書きます。